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リード 厚生労働省が公表した4月の毎月勤労統計によると、実質賃金は前年同月比+0.8%と3カ月連続のプラスを記録した。春闘平均賃上げ率が5.2%と33年ぶりの高水準を記録した昨年の余韻が続く形だが、ここで重要なのは「賃上げが続いている」という事実ではなく、「その恩恵が誰にどれだけ届いているか」の方だ。 何が起きているのか 厚生労働省「毎月勤労統計調査」(2026年4月速報)では、現金給与総額(名目...
リード 主要上場企業の2026年4〜6月期(第1四半期)決算発表が6月下旬から本格化している。前日終値ベースで1ドル=152円台半ばの円安水準が続く中、海外売上比率の高い製造業を中心に「円換算の数字」は膨らみやすい。ここで重要なのは表面上の増収増益ではなく、それを支える国内実需の強度の方だ。 何が起きているのか 6月22日時点で東証プライム市場の主要製造業を中心に、第1四半期の速報値が出始めた。複...
リード 連合が2026年春季労使交渉の最終集計として発表した平均賃上げ率5.2%は、1991年以来35年ぶりの高水準だ。名目賃金は着実に伸びている。だが内閣府が公表した2026年1〜3月期のGDP速報では個人消費は前期比+0.3%にとどまり、市場予想の+0.6%を下回った。ここで重要なのは「賃上げが起きたかどうか」ではなく、「賃上げが消費行動に変換されるまでの構造的タイムラグ」の方だ。 何が起きて...
リード 中国税関総署が発表した2026年5月の輸出統計は前年同月比+5.2%と、2月の+11.3%をピークに3カ月連続で鈍化した。ここで重要なのは輸出総額の数字ではなく、その内訳に透けて見える製造業の設備投資サイクルの変化の方だ。日本にとって中国は最大の財輸出先であり、特に工作機械・半導体製造装置・精密部品という「資本財」の需要が直撃を受ける可能性がある。 何が起きているのか 中国税関総署の5月デ...
リード 6月6日(金)発表の5月米雇用統計で、非農業部門雇用者数(NFP)は前月比18.5万人増と市場予想の21万人を下回った。失業率は4.2%、平均時給は前年同月比+3.8%。数字だけ見れば「弱くも強くもない」だが、ここで重要なのは絶対値ではなく、Fedの次の一手を決める「ノイズとシグナルの区別」の方だ。 何が起きているのか 米労働省が現地時間6月6日8時30分(東部夏時間)に公表した雇用統計に...
国家が「成長しろ」と言い始めた 4月22日、高市首相が日本成長戦略会議を開いた。 テーマは「労働市場改革で強い経済を実現する」こと。 高圧経済政策——意図的に経済を過熱させ、雇用を最大化するという構想も俎上に載っている。 読んで、正直に思った。 「国家が、個人に成長を要求する構造になってきた」と。 これは批判ではない。構造の話だ。 -- 「強い経済」の設計図を分解する 政府の論理はこうだ。 人口が...
リード 米国の追加関税措置が輸出依存度の高い日本企業を直撃しつつある。財務省の貿易統計(2026年6月速報)では対米輸出額が前年同月比で約8.3%減少。ここで重要なのは円安メリットの消失という話ではなく、関税という「コスト床の切り上げ」が定着しつつある構造変化の方だ。 何が起きているのか 米政権は2026年初頭から段階的に関税を引き上げ、自動車分野では最大25%の追加関税が適用された品目も出ている...
リード 2026年春闘の加重平均賃上げ率は5.2%(連合・6月最終集計)と、3年連続で5%台を維持した。数字だけ見れば「失われた30年」からの転換点に映る。だが総務省の家計調査(2026年4月分)では実質消費支出が前年同月比マイナス0.8%と、3カ月連続の減少を記録している。ここで重要なのは賃上げ率の水準ではなく、なぜその果実が消費に届かないのか、という構造の方だ。 何が起きているのか 厚生労働省...
リード 円相場の「見た目」は1ドル148〜155円台で推移しているが、ここで重要なのは名目の数字ではなく、各国との物価格差を調整した実質実効為替レート(REER)の方だ。日銀がBIS公表ベースで毎月算出するREERは、2025年末時点で1973年前後の歴史的低水準に達している。購買力という観点では、円の実力は見た目以上に劣化している。 何が起きているのか 財務省の2026年5月貿易統計(速報)によ...