日銀追加利上げ観測が再燃——円相場と長期金利が示す「二重シグナル」の読み方
リード 7月10日の東京市場で、円相場が1ドル148円台後半まで下落し、新発10年国債利回りが1.63%と約15年ぶりの水準に達した。同日夜、日銀の内田副総裁が「物価の上振れリスクに注視」と発言したと報じられ、X(旧Twitter)上では「9月利上げ」の言葉がトレンド入り。ここで重要なのは円安の水準ではなく、長期金利との「連動の方向」が変わりつつある点だ。 何が起きているのか 日銀は2026年1月...
リード 7月10日の東京市場で、円相場が1ドル148円台後半まで下落し、新発10年国債利回りが1.63%と約15年ぶりの水準に達した。同日夜、日銀の内田副総裁が「物価の上振れリスクに注視」と発言したと報じられ、X(旧Twitter)上では「9月利上げ」の言葉がトレンド入り。ここで重要なのは円安の水準ではなく、長期金利との「連動の方向」が変わりつつある点だ。 何が起きているのか 日銀は2026年1月...
リード 米国の追加関税措置が輸出依存度の高い日本企業を直撃しつつある。財務省の貿易統計(2026年6月速報)では対米輸出額が前年同月比で約8.3%減少。ここで重要なのは円安メリットの消失という話ではなく、関税という「コスト床の切り上げ」が定着しつつある構造変化の方だ。 何が起きているのか 米政権は2026年初頭から段階的に関税を引き上げ、自動車分野では最大25%の追加関税が適用された品目も出ている...
リード 厚生労働省が7月11日に公表した毎月勤労統計(5月速報)で、実質賃金は前年同月比プラス0.8%と、3か月連続のプラスとなった。春闘の平均賃上げ率が5.1%と30年ぶりの高水準を記録した2024年以降、その効果が実質値に定着するかどうかを市場は注視してきた。ここで重要なのは「賃上げの有無」ではなく、「実質購買力の持続性」の方だ。 何が起きているのか 厚生労働省の毎月勤労統計によると、2026...
リード 2026年7月第2週、米国の主要金融機関が2026年4〜6月期(Q2)の決算を相次いで公表した。焦点は「景気が踏ん張れているか」ではなく、「金利が高止まりしたまま構造的に固定されつつあるか」という問いに移りつつある。短期のEPS(1株当たり利益)の数字に目を奪われがちだが、ここで重要なのは収益の「質」、とりわけ純金利マージン(NIM)の方だ。 何が起きているのか 米国では7月11日(金)に...
リード 日銀が今年に入り政策金利を0.5%に引き上げてから半年が経つ。物価の前年比上昇率は依然として2%台前半を推移しており、市場では「次の一手」を巡る観測が絶えない。ここで重要なのは利上げの「あるかなしか」ではなく、どの時間軸でどの条件が整うかという構造の話だ。 何が起きているのか 総務省が6月に発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比2.1%上昇となり、日...
リード 円相場の「見た目」は1ドル148〜155円台で推移しているが、ここで重要なのは名目の数字ではなく、各国との物価格差を調整した実質実効為替レート(REER)の方だ。日銀がBIS公表ベースで毎月算出するREERは、2025年末時点で1973年前後の歴史的低水準に達している。購買力という観点では、円の実力は見た目以上に劣化している。 何が起きているのか 財務省の2026年5月貿易統計(速報)によ...
リード 日銀が7月30〜31日に開く金融政策決定会合を前に、追加利上げ観測が再び強まっている。前日終値ベースで1ドル=147円台まで円が買われ、国内長期金利(10年国債)は1.6%近傍で推移する。ここで重要なのは「円高か円安か」という水準論ではなく、日銀が「物価の上振れを構造的と判断したか否か」という政策の骨格の話だ。 何が起きているのか 総務省が7月15日に公表した6月の消費者物価指数(生鮮食品...